こんにちは。
ハリナ堂鍼灸院 (@ハリナ堂鍼灸院) です。
妊娠中の耳のつまり感にお悩みの方に多い、耳管開放症。
- なんで耳がつまった感じがするのか
- 耳管開放症と診断されたけど、どんな症状なのか詳しく知りたい
そんな方に向けて、今回は耳管開放症について説明をしますね。
- 耳管開放症と診断された妊娠中の方
- 耳がつまった感じがする妊娠中の方
耳はデリケートな器官です。
まだ診察していただいていない方は、「そのうち治るかな?」と先送りせず、早めに耳鼻科や産婦人科の先生に診察していただいてくださいね。
耳管開放症とは?
耳管って?
中耳(鼓膜の内側)と咽頭(喉の奥)を繋いでいる3.5㌢くらいの管です。
通常は?
通常は耳管は閉じています唾を飲み込んだり、あくびをしたときにのみ開いて、外気と中耳の気圧を調整します。
高い山に登ったときや、飛行機に乗ったときに耳がツーンとしても、唾を飲み込むと気にならなくなるのは、耳管が一時的に開いて、気圧を調整してくれたからです。
耳管が開きっぱなしだと?
耳管開放症は、この耳管が開きっぱなしになることで起こります。
鼓膜に接する空間(中耳)と咽頭が繋がったままになってしまうため、自分の呼吸音や自分の声が響きやすくなってしまいます。
どうして耳管が開いたままになるのか?
- 体重減少
- 脱水
- ストレス
- 妊娠中のホルモンの変化
などでおこりやすくなると考えられています。
耳管周辺の血流やリンパの流れが悪くなると耳管が開いてしまいます。
逆に中耳炎など耳管周辺が炎症をおこしてしまうと、耳管が潰されるように塞がってしまいます。
耳管開放症を改善するには?
体重減少が原因なら・・・
耳管開放症の原因の1つが、急激な体重減少です。
妊娠期間中なら、つわりのために食べることがままならず、体重が減ってしまうこともありますよね。
食べれるものを少しずつでも、召し上がるといいかもしれません。
鍼灸施術ではつわりでお食事がなかなか召し上がれない方には、胃腸のケアもしています。
脱水が原因なら・・・
耳管開放症の原因の1つに脱水があります。
脱水が原因なら、水分補給をしたいところですが水だけ飲んでも吸収しずらいのをご存知ですか?
とくにつわりなどで吐いてしまって脱水になっている場合は、ミネラル不足も考えられます。
ミネラルが不足していると、水だけ飲んでも体の浸透圧の関係で、体に吸収されずに尿として出ていってしまいます。
ミネラルと一緒に水分補給をするといいですよ。
例えば
- 薄いお味噌汁
- 経口補水液
- OS1(オー・エス・ワン)という商品名
- 500mlのペットボトルに入っています
- ドラッグストアで売っています
- 手作りもできます
- 材料
- 水 1リットル
- 砂糖 40g(大さじ4と1/2杯)
- 塩 3g (小さじ1/2杯)
- まぜて出来上がりです
- 材料
ストレスが原因なら
耳管開放症の原因の1つにストレスがあります。
鍼灸施術をしていても、ストレスが強いときは側頭部や耳周りの筋肉が硬くなっている方を多くみます。
妊娠中は日に日に体調が変わりますし、ホルモンの変化で気持ちも浮き沈みがあります。
ストレスは環境が変化するときに感じやすいので、妊娠中はストレスフルな日々になりがちです。
- 好きな音楽を聴く
- 目を休ませる
- スマホを控える
- 香りのあるものを取り入れる
などもストレスが強いときにおすすめです。
また、耳周りの緊張をとることもリラックスしやすい体作りにおすすめです。
- 耳を掌(てのひら)で包む
- 10秒くらい耳を掌であたためる
- 耳を前に倒す
- 10秒くらい耳を掌であたためながら
- 耳を上に
- 10秒くらい耳を掌で挟みながら、優しく上に
- 耳を下に
- 10秒くらい耳を掌で挟みながら、優しく下に
耳を掌で包むだけでも、少しですがリラックスできますよ。
妊娠が原因なら
妊娠中のホルモンの影響で耳管開放症になっている場合もあるそうです。
その場合は妊娠期間が終わるまで漢方薬などで様子をみるなどが一般的だそうです。
処方される漢方薬に合わせて、鍼灸施術も可能です。ご相談くださいね。
一時的に改善するには
妊娠中の耳のつまり感が、耳管開放症である場合は、一時的に耳周りの血流量を増やすと改善します。
一時的なので、すぐに耳のつまり感は戻ってしまいますが、一時的にでも耳のつまり感がなくなるのは気持ちが安定するかと思います。
耳のつまり感をとる方法 ①横になる
立っていたり、歩いていたりすると、下半身に血液が多くなります。
横になると、心臓と同じ高さに耳がくるため、血液も頭に多くなります。
耳がつまっている時でも、座ったり横になっていれば症状が出ない方もいらっしゃいます。
耳のつまり感をとる方法 ②お辞儀をする
横になっても改善しない場合は、より頭を下にするお辞儀の姿勢をすると、耳のつまり感がとれると思います。
頭に血液を貯めるイメージで、深いお辞儀を10秒くらいしてみてください。
一時的にではありますが、耳のつまり感がとれると思います。
少しの間でも耳のつまり感がなくなる方法を知っているだけでも、気持ちが安心できるかと思います。
医師の診断が大切な理由
耳はデリケートな器官です。
妊娠中に耳がつまった感じがするからといって、必ず「耳管開放症」であるとは限りません。
貧血がすすんで耳のつまり感に繋がっている場合もあります。
他の病気のサインかもしれないので、自己診断をせず、産婦人科の先生や耳鼻科の先生に必ず診察していただいてくださいね。
- お薬がなかった
- 我慢するしかないと言われた
そうおっしゃる方もいらっしゃいますが、医師の診察は思いもよらない病気が隠れていないかを見てもらっています。
「これなら、時間がたてばよくなります。」
との診断は、このまま様子をみていていいと分かったということで、とてもありがたいことです。
お医者さんの診断は、とても大切です。
ネット検索で自己診断は禁物ですよ。
最後に
鍼灸では、耳周辺の流れを改善するように全身ケアをしていきます。
鍼灸は耳管開放症のケアに向いています。
ぜひお近くの鍼灸院もご活用くださいね。
お薬を使わないので、妊娠中のケアに鍼灸は向いています!