こんにちは。
ハリナ堂鍼灸院(@ハリナ堂鍼灸院)です。
出産が終わりホッとしたのも束の間、後陣痛なんて痛みがあるのを知っていますか?
子宮が元の大きさへ戻るときの痛みなのですが、経産婦さんの方が痛みが強くなると言われています。
産院では痛み止めなど処方していただけますが、温めるポイントを知ってケアするだけでもだいぶ楽に過ごせます。
今回は
- 温めるツボ
- 温め方
- セルフケアのコツ
をお伝えします。
- 産後のお腹の痛みをケアしたい方
- 出産前に後陣痛のケアを知っておきたい方
今回は産後の経過が順調な方に向けての記事になります。
後陣痛のケアのポイント!
後陣痛は妊娠中に大きくなった子宮が、赤ちゃんが産まれた後、急速に子宮が縮んでいく過程の痛みです。
陣痛を和らげるのと同じく、温めると楽になります。
痛み止めだけに頼らないことのメリット
東洋医学では産後は「気」「血」を補うことが大切と考えます。
「気」は元気のもと、血の材料にもなります。
「血」は血液とだいたい同じ概念です。
「気」が足りないと、
- 気力がわかずうつ症状
になったりします。
「血」が足りないと、
- 産後の体の回復が遅れる
- 悪露が続く
- 骨盤痛
- 腰痛
- ひざ痛
- 髪や肌の再生が遅れる
- 肌荒れ
- 抜け毛
- 髪の艶が失われる
などします。
産後のお悩みのほとんどは「気・血」の不足です。
ご紹介する後陣痛のケアも、産後の様々な症状の予防に繋がります。
痛み止めだけに頼らないことの利点は、産後のケアに繋がる点です。
後陣痛を和らげるおすすめのツボ
後陣痛を和らげるツボ① 三陰交(さんいんこう)
安産のツボとして有名な三陰交(さんいんこう)ですが、産後の後陣痛にもオススメのツボです。
三陰交(さんいんこう)には
- 貧血の改善(血の生成を助ける)
- 冷え予防(血流をよくする)
の働きがあります。
- 子宮の回復を助ける
- 産後の抜け毛や髪のパサツキ予防
- 産後の肌荒れやシミ・シワが増えることを予防
に繋がると考えます。
- 足首内側
- 内くるぶしの一番高いところから、指4本分膝よりのところ
三陰交(さんいんこう)を使うときの注意
- 強く押さない
- グリグリするツボ押しはNG
・レッグウォーマーや靴下などで冷やさないようにしてくださいね。
後陣痛を和らげるツボ② 関元(かんげん)
お臍と恥骨の間にあるツボ関元 (かんげん)は
- 体の気力・体力の元を作る場所です。
産後に大切な、妊娠・出産で消耗した「気き」「血けつ」を補うことができるツボです。
- お腹にあるツボ
- お臍から恥骨の間を五等分したとき、お臍から3/5の場所
関元(かんげん)を使うときの注意
- ツボ押しはNG
- 帝王切開の場合はセルフケアでのお灸は避ける
- 傷が悪化してしまう場合があります
関元のツボを腹巻きなどで、冷やさないようにして下さいね。
後陣痛を和らげるツボ③ 次髎(じりょう)
腰〜お尻の平らな部分に仙骨という骨があります。
その仙骨にあるツボ 次髎(じりょう)は
- 冷え症
- 生理痛
- 不妊症
によく利用するツボです。
子宮が収縮する痛みである後陣痛のときに、効果的に体を温めます。
- 腰腰〜お尻の平らな骨(仙骨)にある
- くぼんでいる場所
腰も冷え注意です!
後陣痛を和らげるツボ(三陰交・関元・次髎)の温め方
産院の院内着はかなり薄手で、ワンピースタイプなことも多いかと思います。
そのままでは、足・お腹・腰が冷えてしまいます。
- 腹巻き
- キャミソール
- 羽織物
- バスタオルを腰に巻く
などオススメです。
授乳で胸も出すので、お腹周りを上記の衣服で冷え対策をしましょう。
産後は湯船で温まれないので、冷えてしまった場合温まる機会が少なくなっています。
使い捨てカイロは手軽で安価でオススメです。
肌に直接は貼れないので、
- 三陰交(足首内側)
- 靴下の上から
- 関元(お臍の下)
- 腹巻きやキャミソールの上から
- 次髎(腰とお尻の間)
- 下着の上から
カイロを貼ってみてくださいね。
- 低温ヤケドに注意
もし火を使わないお灸をお持ちなら、三陰交だけでも使って下さいね。
煙もないので入院中のケアに使えます。
よもぎ成分+温熱効果でお灸と同等、深部まで温まります。
- 貼るお灸をしている場所は、カイロは外します。
産後の経過が順調な方へのケアです。
出血が多いときなどは温めない方が良い場合もあります。
助産師さんに一言確認してくださいね。
後陣痛を和らげるためのセルフケア
後陣痛を和らげるためにできることは、
- 衣類で保温
- カイロを使う
- 火を使わないお灸を使う
以外にもあるので、ご紹介しますね。
①飲み物は温かいものを
産後はとくに冷えに注意です。
また母乳をあげるとオキシトシンというホルモンがでて、子宮収縮が促進されて、産後の回復を助けます。
母乳がスムーズに出るように、水分をしっかり摂ることをオススメします。
冷たい飲み物は避けて温かいノンカフェインのものが飲めたらいいです。
- 産院にポットがあれば
- 白湯
- ラズベリーリーフティー
- 子宮の収縮を助け、母乳もでやすくしてくれるそうです。
- お好きなハーブティー
- 好きな香りのものを飲むとリラックスできます。
- たくさん飲めそうなお好きな味や香りのものがあれば、一番です。
- 自販機があれば
- ミネラルウォーター
- 冷たいままではなく、常温にしてから飲むようにするといいです。
- カイロがあれば、ペットボトルに巻きつけると、少し温かくなります。
- ミネラルウォーター
②力を抜く(息を吐く)
後陣痛も、陣痛と同じく子宮が収縮するときの痛みです。
陣痛のときと同じで、体を緊張させたり、力を入れてしまうと痛みが増します。
喉にも力を入れないように、ふ〜っと長めに息を吐くと少し楽になると思います。
③ストレスをためない
出産を終えて、目の前の小さな赤ちゃんを前に、弱音を吐いている場合ではない!とさまざまなモヤモヤや痛みを我慢しようとしていませんか?
悩みやモヤモヤした気持ちは誰か聴いてもらうだけでも小さく、楽になることは多いです。
気持ちがリラックスできると血流もよくなり痛みも和らぎます。
弱音は吐ききってしまいましょう!
産後のダメージは交通事故並と言われます。
こんなこと、みんな我慢してやっている
なんて思わずに、
体がリラックスして心地よくなることを大切にしてくださいね。
そのほうが回復が早いです。
後陣痛を和らげるツボとお灸のやり方 まとめ
後陣痛を和らげるツボ
- 三陰交さんいんこう
- 足首内側にある
- 内くるぶしの一番高い場所から、指4本分膝よりのところ
- 骨の際、一番凹んでいるところ
- 関元かんげん
- お臍の下にある
- お臍と恥骨間を五等分したとき、お臍から3/5の場所
- 次髎じりょう
- 腰の下にある
- お尻の真ん中の平らな骨
- 骨に4つ穴があるうちの、上から2つ目の穴
ツボの温め方
- 衣類で保温
- 貼るカイロを活用
- 火を使わないお灸を使う
産院にいる方は、手持ちのものを活用してくださいね。
後陣痛を和らげるセルフケア
- 飲食でも冷え対策
- 温かい飲み物
- 力を抜く
- 息を吐く
- ストレス発散
- 弱音は吐ききる
妊娠期間、出産とお疲れ様でした。
セルフケアだけではお辛いときは、お近くの鍼灸院も頼ってくださいね。