鍼灸を受けるとどうしていいの?

はり・お灸を分かりやすくご説明

はり・お灸ときくと、腰痛肩こりなどをイメージする方も多いと思います。

しかし、つわり逆子風邪風邪予防アレルギーなどの症状にも効果があることは、あまり知られていないと思います。

  • はり・お灸って?
  • はり・お灸の作用は?
  • どんな症状に効くの?

をご紹介いたします。

はりとお灸って?

ツボとよばれる、体表の反応点に、はり・お灸を使って刺激をします。

・中国発祥で、日本へ伝わってから、日本人の繊細なカラダに合わせて、鍼は細くなり、手技も繊細なものへと独自の発展をしました。

・2000年以上歴史があるといわれ、長い歴史の中で、経験的に効果のあるものが師匠から弟子へと伝えられている、経験医療です。

・なぜ効果があるのかは、科学的根拠がないなどして、明治以降、鍼灸が遠ざけられた時代もありましたが、近年注目をあび欧米を中心に研究がすすめられています

はりとお灸の作用は?

・はり、お灸は、

  • 自律神経(交感神経・副交感神経)
  • 内分泌系(ホルモン)
  • 免疫系 

などに作用していると考えられています。

はり・お灸の8つの作用

  1. 良性調整作用
    • 崩れた体のバランスを整えます
      • 機能が衰えたところは興奮させ
      • 亢進したところは鎮静させる
  2. 血流調整作用
    • 血管に影響し、血流を調整する
  3. 鎮痛作用
    • 痛みが和らぎます
      • モルヒネ様物質を生産させるなどし、鎮痛効果がある
  4. 防衛作用
    • 体の治る力を高める
      • 白血球、マクロファージを増加させ治癒力を高める
  5. 免疫作用
    • 免疫力をあげる
      • T細胞、NK細胞にはたらきかけ、免疫力を高める
  6. 消炎作用
    • 腫れがひく
      1. 白血球を増加させ、施術部位に集める
      2. 血流改善で病的滲出物の吸収を促進
      3. 腫れがひく
  7. 転調作用
    • 自律神経失調症やアレルギー体質を改善して、体質を強壮にする
  8. 反射作用
    • 皮膚刺激による反射機転を介して、組織臓器の機能を鼓舞あるいは抑制する

はり・お灸はどんなことに効くの?

WHO(世界保健機関)やNIH(米国国立衛生研究所)でも、鍼灸の効果が認められています。

WHOの鍼灸適応症

神経系疾患

神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

運動器系疾患

関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

循環器系疾患

心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

呼吸器系疾患

気管支炎・喘息・風邪および風邪予防

消化器系疾患

胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾代謝内分泌系疾患バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

生殖、泌尿器系疾患

膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

婦人科系疾患

更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

※血の道とは・・・月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモン の変動に伴って現れる心と体の症状のことです。

耳鼻咽喉科系疾患

中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

眼科系疾患

眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

小児科疾患

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善     

はり・お灸って?まとめ                  

はり・お灸で、全身の調子を整えることで、お薬を使わずに、様々な症状にアプローチできます。

薬を飲まずにケアができるので、妊娠中、授乳中にこそ、はり・お灸がお役に立てるのでは!と思っています。

また鍼灸は予防医学としても確立しています。

体調が悪くなる前からケアできるので、体調を崩したくない子育て中にこそ、はり・お灸の力を活用していただければと思います。

妊娠中、産後、子育てママにこそ!おすすめです。

また、東洋医学的な体の見方は、体調の変化にも気がつきやいため、なかなか休めない子育て中のママの体調管理や、お子さまの病気の予防にも役立ちます。